言葉をはきだす機械

ことばをはきだすきかい。コトバヲハキダスキカイ。

C♯m

 ごろごろとしたものが体の中をせり上がってくる。本来たどるべき順序とは全く逆の道筋をたどるそれを僕はたまらず吐き出した。

 それは三時間前に食べたウインナーだった。茶色、薄いピンク、酸味。自分の吐瀉物を見るたびに昔読んだ小説を思い出す。人間の脳漿は白とピンクだというが本当だろうか。アイドルは全てがピンクだというが果たして。

 

 どこからかまたぞろ空が雨を集めてくるようだ。ザーっという音が勢いを増して近付いてくる。水、雨、滝、シャワー、トイレの流水、水たちが作る音は僕に眠りや、瞑想に近い安心を与えてくれる。それはたぶん死ぬこと、もしくは母の胎内で覚えた安心。それはやさしいノイズにも似た。

 

 最近はコーヒーが美味しい。