ンクク
青春、とはなんだろうか。
最近その系統の本を多く読んだせいか、ふと考える。
人を傷つけて、人を悲しませて、人に憎まれて、人の純粋な善意を偽善と呼んで嘲り、人の思いを当然のように裏切っていく。
それでも平然と、ほとんど気にせず生きていられる、そんな時代。だいたいそのようなものではないだろうか。
ただこのままでは、現在もそのような行為を行っている、もともと人は自分のための舞台装置である、というような人もいると思うので最後に、それでもどこか一部分だけは輝きと矜持があり、許したくなる何かがある時代。という定義も付け加えておく。
楽しい地獄。
上記のような定義をしたうえで(人が自分に輝きや、許しを覚えたかは甚だ疑問ではあるが)、自分が過ごした青春とはこのように言い切ってよい気がする。
青春。自己と事故のぶつかり合い、ビリヤードの第一投のようにぶつかり合い、ひかれあう自分と友人たち。
あの時の火花を、あの一瞬の輝きを、青春と、エバーグリーンと、呼んで差し支えないのかもしれない。
楽しい浄土とも、つまらない楽園とも、最低の奈落とも言えない今を生きる自分としてはふと羨ましくなる瞬間もある。
もちろん二度と戻りたいとも思わないし、あの地獄を再び生き延びられるとも思わないが。