言葉をはきだす機械

ことばをはきだすきかい。コトバヲハキダスキカイ。

2019-01-01から1年間の記事一覧

はい

七つ年下の友人と飲む。 君と僕はきっと本心で悩みを打ち明ける事はできない。 君と僕が金に困っても金を貸すことはできない。 君は僕が人生の岐路にたったとき僕の背を押すことはできない。 そして僕は自分の命を君のためにかけることはできない。 こんな僕…

なぜだか金木犀の香りがして泣いてしまった春色の夜。

好き!好き!大好き!ほんと好き!

―――胸のうえに十字を切るよ、そして嘘をつくくらいなら死ねたらと思うよ(R・D・レイン) こんなことを言わなくてもいいくらい私たちは愛し合っている。 マリちゃんの頭がぐるぐるしている。十分前、破滅願望アリアリなマリちゃんは、大好きな日本酒と■■■■■…

腐ったブルーズ

高い壁かと思ったら高架線で道は続いていく。 歌声を一つ。丁寧に生きてみたい夜もある。 ぱららいぞ ぱらいそ ぱらだいす 青ってきっときれいな海色。 雪たちかと思ったら梅の花でやっぱり僕は君が好き。

ロンリーガールズブラボー

穏やかな午後。冬の寒さもなくなり、部屋に差し込む光が私に睡眠を強いてくる、そんな、そんな穏やかな午後のことだった。 私は世界で一人になった。 最初は何かのイタズラかと思った。授業中うっかり寝て、起きたら誰もいなかった。この状況なら普通そう思…

夏に降る雪 1

カチリ。ぼんやりと踏み出した右足から感触が伝わる。二、三センチほど積もった雪の下で金属が眠っているようだ。 銃器類か鉄クズか、何にせよ自分には必要ないものだろう。銃器類は何かを殺すためにあるが、それはその何かが命を持っていることが前提となっ…